店頭での接客は前に書いたように即興のアドリブです。
パッと見た一瞬の情報を頼りに初めて会ったお客様と距離を縮めていく・・・
だから、最初(つかみ)は肝心。
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でも、つかみができてもそのあと思うように会話が続かないという人もいます。
僕も以前ありました。
頭が真っ白になって、何をしゃべったらいいかわからなくなってしまうんですね。
ぎこちなく不自然に途切れる会話は時にお客様に不信感や違和感を感じさせる原因となります。
そうなるとお客様も「ちょっと待てよ。別に急がなくても・・・もう少しじっくり考えた方がいいかな」と思うんですね。
で、結果的に立ち去られてしまう・・・
悲しいですよね;
でも、これを防ぐ方法はあります。
それは、
質問をするということです。
会話の幅を狭める
何を話せばいいかわからないという時は的が絞れていません。
膨大な情報量の中から話すネタを探しています。
「あれでもない。これでもない。」と整理できていない頭の中で必死に言葉を探しているんですね。
これだと当然辛い;
そういう時は相手に質問することで不必要な情報を捨てていく必要があります。
「いつもはどんなものをお使いですか?」
「どういった時に利用することが多いですか?」
「どんな方に贈られるんですか?」など
質問すると不必要なものがどんどん削られて会話のネタが絞られていきます。
そうすると相手にドンピシャな話ができるので会話がズレにくいんですね。
あと、いきなり購買に関する質問ばかりだとお客様は警戒して話してくれないので、それ以外の質問も交えるともっと自然な会話を演出でき、接客を楽しむことができます。
ここでよく言われるのが会話の語尾をそのまま返すバックトラッキングという手法です。
これは簡単。
相手の語尾をそのまま返す(語尾に対して反応する)だけ。
たとえば、傘を持っているお客様に対して、
「あれ?今、雨降っているんですか?」
「そうなの。1時間前くらいから降り出してね」
「えっ、1時間も前からですか?」
「ええ。まだ小降りだから助かったけど」
「そうですか。小降りと言ってもせっかくのお召し物濡れなかったですか?」
「ええ、大丈夫。足元もよかったので」
「そうですか。雨の中ありがとうございます。どうぞごゆっくりしていってくださいね」
といった感じで語尾を返していくと自然な会話になります。
その上、このバックトラッキングという手法は凄い効果があるんですね。
まず、ひとつは相手に関心を持っているということが伝わるという点。
「この人は気にかけてくれているな」ということが相手に伝わります。
そして、もう一つは必ず相手はYESでしか返せないという点です。
先ほどの会話でもわかる通り、語尾を返されると質問された相手はNOでは返せないんですね。
関心を持ってくれている相手にYES(肯定)で何度も答え続ける・・・
こうなると余程の不備がある人や好みでない人以外は相手に対してある程度心を許して、本音も話しやすくなるというものです。
漠然とした情報から推測で的外れなネタを話すより、
ある程度心をほぐしながら質問をし、会話の幅を縮めていく。
どうですか?
この方が断然購入に近くなっていきますよね(笑)
初めてのお客様と上手く会話が続かない・・・
そういう方は是非この機会に試してみてもらいたいなと思います。
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久野 和人
事業にしても趣味のバンドにしても、個性あるカッコいいスタイルで、ファンに熱く支持されるものを作りたいと日夜爆進中(笑)
現在、全国の企業や団体、商工会議所等で販売に関するセミナー研修も展開中。
このブログでは、そんな日々の中で気付いたことや取組み、あと趣味の度を越えた音楽のことなどを綴っています。
時には役立つことや元気を与えることもあるかも(笑)
興味のある人は気楽に見ていってくださいね。

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