店頭プロモーションは基本的に『ワンブース=ワンアイテム』という考え方の方が良い結果を生むことが多い。
理由は、やはりお客様に伝わりやすいから。
あれもこれもと欲張ると何も印象に残らなかったり、ヘタな販売員に任せると「これがダメなら次はコレ」と都合のいい二枚舌のようなしつこい販売に走る原因になるからだ。
もっともメーカーはその方が嬉しいかもしれないが、やられる方(お客)はたまったもんじゃない。
そんなやり方を続けるとどんどん印象を悪くするだけ。
結果的に単なる売り手の自己満足で終わってしまいかねません。
商品を複数点販売する場合は少なくともそれらが関連性の強いモノであること、
また類似性があって、消費者が「選べる」特権を感じれるものであることが重要となります。
例えるなら、よくあるバンドル販売のようなものがそれにあたる。
バンドル販売とは、数種類の類似商品を並べ、「3つで○○○円」というようなセットでまとめて販売する方法のこと。
バンドル販売は何と言っても、
『選ぶ楽しさやお得感』を演出できることが最大のメリット。
自分の好みやライフスタイルに合ったチョイスは多様性を生み、それに相まって通常より安く買えるというお得感が購買意欲を刺激します。
業種に関係なく、組み合わせや商品ラインナップによっては爆発的な売上を上げることも可能なので、売り手はアイデアの一つとして是非とも引き出しには入れておきたい販売法です。
ただ、このバンドル販売にもデメリットはあります。
それは、一つひとつの商品への理解が浅くなるということ。
数十種類の中から選ぶ場合、一つひとつの商品を売場で丹念に深く理解するのはまず無理な話。
お客様も、大体はその時の思い付きや偏見から選ぶことになります。
だから、本当の良さを知られないままの商品がいくつも出てくる。
その結果、売れる商品と売れない商品の偏りが出てくることによって、
売り上げの頭打ちや飽きを生む原因となります。
これを防ぐには、ただプロモーションの回数を増やしたり、たくさんの種類を試食してもらうだけでは意味がありません。
なぜなら、人の偏見というのはそんなに簡単に崩れてはくれないからです。
この偏見を崩すには、
『予想外(未知)の提案』ができるかどうかにかかってきます。
たとえば、食品ならば、意外な調理法(レシピ)を実際に作って提案してみる。
その時、その味や調理法が気に入ると、それまでのその商品への評価が一瞬で根底から変わるのをリアルに見て取ることができます。
まさに固定概念をぶち破る瞬間ですね(笑)
この方法だと販売員も変に売り込むことなくお客様におススメできるし、お客様もいい情報を知って喜ぶ。
おまけに不人気商品が一瞬で人気商品に変わって、チョイスに飽きも来ず、売上の頭打ちもなくせる・・・
経費も無駄にかからず、必要以上に安くすることもない。
ノーリスク、ハイリターン。
まさに、全てが好転。
やはり、
モノを売るには知恵次第ということですね。
バンドル販売は売上を上げるにはとても効果的な販売方法の一つです。
ただし、何も考えずに乱用すると利益幅をなくし、消費者に早々と飽きを与えるだけとなってしまいます。
そうなると、経営自体を圧迫しかねません。
効果的な手法も使い手次第。
工夫次第でマンネリ化も防いで売上をどこまでも上げていくことは可能なので、是非アイデアを出し合って店頭を盛り上げていってほしいなと思います。
では。

久野 和人
事業にしても趣味のバンドにしても、個性あるカッコいいスタイルで、ファンに熱く支持されるものを作りたいと日夜爆進中(笑)
現在、全国の企業や団体、商工会議所等で販売に関するセミナー研修も展開中。
このブログでは、そんな日々の中で気付いたことや取組み、あと趣味の度を越えた音楽のことなどを綴っています。
時には役立つことや元気を与えることもあるかも(笑)
興味のある人は気楽に見ていってくださいね。

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